【古川】P・M芸術鑑賞

11月12日(木)、MY体育館にて、午前中にPrimary、午後にMiddleの芸術鑑賞を行いました。今年度は、劇団め組(東京都武蔵野市)による演劇で、Pはメーテルリンクの「青い鳥」、Mはシェイクスピアの「ヴェニスの商人」を鑑賞しました。
午前中のPでは、みんなで、体育館で、演劇を鑑賞するというワクワク感からでしょうか、開演前から児童たちは興奮気味。開幕前の劇団の方の説明一つひとつに、大きな声で「ハイッ!」と返事をします。
そして開幕。チルチルとミチルの登場だけでもう盛り上がっています。でも、さすがは学校公演に慣れた劇団の方々。子どもたちにとってはいつもの体育館の舞台を、どんどん不思議な夢の空間にしていきます。「想い出の国」「夜の御殿」「魔法の御殿」へと旅する二人の冒険が次々に展開されて、子どもたちはいつの間にか物語の世界に溶け込んでいきます。まるで自分が、お化けや悪者たちと戦っている気分です。舞台にこっそりと登場する青い鳥にもちゃんと目が届いています。あっという間の60分。一夜の夢から目を覚ましたチルチルとミチルが気づいた、"優しい家族に囲まれて「幸せだと感じる心」が「幸せの青い鳥」なんだ"というこの演劇の意味をきちんと理解できていたようでした。
午後からのMでは、Pとは違って落ち着いた様子で児童・生徒たちが開幕を待っています。シェイクスピア、ヴェニスの商人、どちらももう少し多くの者が知っているかと思いましたが、私の質問に手を挙げたのは僅かでした。
開幕後は、あっという間に舞台が中世の海港都市ヴェニスになります。役者の方々はやや大げさな演技でそれぞれの役どころを紹介しながら、ストーリーを進めていきます。友情あり、恋愛あり、正義と悪の対立ありと、原典の戯曲が小学生や中学生にも分かりやすいように工夫されています。滑稽な部分もあり、うまいものだなと感心しました。もちろん鑑賞しているM生たちも舞台に惹きつけられているようです。無事一件落着、パッピーエンドとなり、満足感が拍手となって会場に響きわたりました。
日常空間に現れた非日常世界に、子どもたちは大いに感性を刺激されたことだと思います。