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【古川】県高校総合文化祭弁論部門発表会

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11月1日(日)、第30回奈良県高等学校総合文化祭の弁論部門発表会が、県立高田高等学校で開催された。この弁論部会の会長を私が担当させていただいていることもあり、今回はこの大会の模様を報告させていただく。

現在近畿各府県でこの弁論部会があるのは奈良県だけであり、この大会の最優秀賞受賞者が来年の全国総文祭(開催地:広島)に出場する資格を得るのだが、県内でもあまり関心は高くなく、この発表会には応募すれば出場できるということになっている。今年の出場者は10名。畝傍高校4名、法隆寺国際高校2名、高田高校1名、青翔高校1名、天理高校1名、そして本校から1名の参加であった。畝傍高校の参加者が多くなってくれたことは嬉しいのだが、私学の参加が少ないことが残念だった。

さて、競弁である。ここ数年、毎年その内容を楽しみにしているのだが、今年は病気や貧困、障がい者問題、ネット社会、国際交流、国際平和などの題材が並んだ。高校生の自分が体験したことをきっかけにして、考えたこと、調べたこと、取り組んだことを自らの意見にしてそれぞれが発表していく。弁論大会なので、単に内容だけではなく、その話し方や態度が大いに評価されるのだが、審査員ではない私は、彼らが何を考え、何を訴えようとしているのかを中心に聞かせてもらった。

本校から出場した岸本さん(Y2[高1]・弁論部)のテーマは「やわらかな武器」。9月に来校した中国の高校生との交流を通じて思ったグローバル社会を生きていく上で持つべき"武器"について語ってくれた。中国の高校生から「日本の文化って何がある?」と質問され、それを上手く説明できない自分に感じた悔しさや情けなさを語る場面が印象に残った。岸本さんは、最優秀賞(第2位)を得ることができた。

最優秀賞(第1位)を獲得した畝傍高校2年の足立君の弁論も、国際交流に関係したものだった。マレーシアやドイツでの海外体験から、「無知であるという自覚と、"仲良くなりたいんだ"という懸命な思い」が交流を進展させる"宝物"であるという話であった。このほかに、内容的には、きれいごとではなく、もう少し掘り下げが欲しいと感じたが、青翔高校の健山さんや畝傍高校の南君の「ネット社会」についての意見も私の関心を引くものだった。弁士諸君の健闘を讃えたい。