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【古川】中国高校生の来校②

校長
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9月11日(金)、「JENESYS2.0 2015年度 中国高校生訪日団」の学校交流プログラムとして来校された重慶市第八中学校と重慶市巴蜀中学校の生徒28名との午後の交流の様子を紹介する。

昼食後の5限目には、芸術(音楽・美術)の授業と、英語の授業を兼ねたクラス交流を行った。興味を惹かれたのは英語の授業である。中国の生徒と本校生が組になって、それぞれの自己紹介を英語・日本語・中国語で行うというものである。どちらの生徒にとっても英語はこなせるのだが、中国の生徒にとっての日本語、日本の生徒にとっての中国語がヤマ場である。「私は~が好き」を表現するのに、どちらも困っていたようだ。それにしてもやはり中国の生徒たちの方が英語の力を持っている。

後で聞いた話だが、「どうしてそんなに英語が上手なの?」と本校生が尋ねたところ、「生きていくためさ」と答えたという。それを聞いて尋ねた本人は大いに驚いたらしい。日頃勉強していてそんなことを考えもしなかったのに、簡単に自信を持ってそんな答えが返ってきたことがショックだったらしい。さあ、この生徒がその驚きを自分のモチベーションに代えてくれるといいのだが...。
 
6限目には体育の授業に参加してもらった。男子はソフトボール、女子はバレーボールである。どちらも日本の体育の授業でよく行われる種目である。が、ここで驚いたことがあった。中国の生徒たちが、ソフトボールや野球のルールを知らないと言うのである。メジャーなスポーツではないにしても、「棒球」と呼ばれて中国にも競技者がいると私たちは聞いている。上手か下手かは別にして当然知っているだろうと思っていたのが間違いだった。バットの持ち方から、打ったら一塁へ走れの指示まで、本校生が一生懸命になって教え始めた次第である。

放課後には、クラブ活動も体験してもらった。最も希望の多かったには「剣道」である。日本らしい競技と考えられているからだろうか。竹刀の持ち方から足の運び方を教えるのに剣道部の主将は一苦労。一方、中国の高校生たちは素足でのすり足に、顔をしかめて何やら耐えている様子。文化を伝え、文化を受け止めることの難しさをここでも感じてくれたのではないだろうか。

午後6時、今回の8時間に及ぶ学校交流もようやく終わった。中国の生徒たちはすっかり本校に馴染んで、本校生たちとの別れを惜しんでいる。私たちにとても大切なことを教えてくれた交流であったと思う。来日した高校生たちの旅の安全、無事の帰国、そして本校生たちとのまたいつかの再会を願った。