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【古川】6.23沖縄慰霊の日を思う

校長
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6月25日(木)の朝日新聞天声人語欄に「六二三、八六八九八一五、五三に繋げ我ら今生く」という西野防人さんの短歌が紹介されていた。

これを読みながら、果たして生徒たちはこの歌を理解できるだろうかと考えた。今回私は付き添わなかったが、去る5月17日(日)~20(水)の3泊4日でY1生が沖縄への研修に出かけた。すでに梅雨に入った沖縄であったが、今年は比較的天気に恵まれ、有意義な研修をすることができたと報告を受けている。

出発前、研修委員会の生徒たちに求められてしおりの巻頭言を書いた。今年1月にいただいた元白梅学徒隊の中山きくさんからの年賀状にあった「戦後70年、平和発信地としての沖縄の役割はますます重要だと自覚しております」という言葉や中山さんが経験した白梅学徒隊でのことを紹介し、最後にこんな言葉で締めくくった。

「70年前に何があったのか、私たち日本人はそれからの70年をどう生きてきたのか、そしてあの戦争を教訓に70年以降をどう生きていけばよいのかを、今年は考える年であると思う。事前学習である程度の知識は得ただろう。現在の沖縄で起こる問題についてもある程度関心を持っているだろう。でも、その地に行ってみなければ分からないこと、実際に人と触れ合ってみなければ分からないことがある。どうかそういう体験をしてきてほしい。いつもの友人と、いつもの話をしただけの体験にならないでほしい。70年前の沖縄・広島・長崎を知らない人にならないでほしい。」

 本校の沖縄研修では、平和学習として沖縄戦跡を巡り、ガマに入らせていただき、白梅の塔で慰霊を行い、平和祈念公園を訪問して平和の礎や資料館で話を伺ったりすることに加えて、現在の基地問題についても考える機会を持ってほしいと、嘉手納や嘉数高台を訪れ、「基地のまちコザを歩く」という体験型の平和学習にも取り組んでいる。

また、彼の地の文化や自然を体験する機会も設けている。生徒たちにとっては盛りだくさんの内容で、結局は皆で飛行機に乗ったこと、沖縄料理を食べたこと、友達同士で夜遅くまで話したこと、いっぱいお土産を買ったことなどが記憶に残っただけなのかもしれないが、少なくとも実際に行って見て触れたことによって、今までよりも沖縄が身近なものになったに違いないと私は信じている。

彼らに贈った言葉を繰り返すのみだが、6.23、8.5、8.9、8.15を忘れずにいてほしいと思う。そして、5.3が何の日であるのかについてもしっかり意識してほしいと思う。