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P3春日大社おん祭講話

校長
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3月6日(月)、春日大社権禰宜の荒井清志さんに来校いただき、P3(小3)生が、国指定重要無形民俗文化財である「春日若宮おん祭」についての講話を伺いました。

荒井さんはまず、昨年行われたおん祭が881回目であり、その間、中断なく続いている伝統行事であること、人々が病気や飢饉に会わないようにと神様にお願いするための祭りであることを語られました。そして、そのお願いを聞き入れてもらうために、若宮様をお旅所に招き、様々な芸能を披露して、若宮様を"おもてなし"するための祭りだとも続けられました。

次に、12月17日のおん祭り当日に行われる「お渡り式」の話になりました。約1000人による、1kmも続く行列であり、祭りが始まった平安時代から江戸時代までの衣装をつけた人たちが次々に登場するものであるという説明がありました。「子ども大名行列」というものもあり、これには一般の小学生も参加できますよという呼びかけもありました。「お稚児さんの行列に参加したことがあります!」という児童も現れて、周りの児童たちも、このお渡り式にぐっと興味がわいたようです。このほか、濡れて貴重な衣装がダメになるため、雨の日は行列が中止になること、47頭もの馬が参加するので、西日本各地から苦労して馬を集めていること、能の先祖の猿楽や地元のお侍である大和士(やまとざむらい)の行列もあることなど、お渡り式に関する様々な情報を教えていただきました。

その後、舞楽で使う龍笛で「小乱声」という曲も披露していただきました。"龍の鳴き声"を出す笛ということで龍笛と言うのだそうですが、それが気になったようで、児童たちは一生懸命に聞き耳を立てていました。また、実際に使われたお供え物(神饌)の紹介もありました。お米を青黄赤白に染め分けて飾る染御供(そめごく)や、榧(かや)の実や大豆を高く盛って貼りつけたものなどにはみんな興味津々でした。

最後に荒井さんは、「春日大社にいる人だけでこのような大きな祭はできません。地元の奈良の人たちをはじめ、全国の人たちの協力によって、今日までこのおん祭が続いてきました。皆さんもぜひ関心を持ち、協力してください」と呼びかけられました。この呼びかけにうなずく児童たちの表情が素敵でした。彼らに1000回目を見届けてほしいと思いました。