登美ヶ丘講演

登美ヶ丘講演

第5回 (平成22年11月13日)

「テレビの仕事、報道の現場から -中高生の皆さんに考えてほしいこと-」 日本テレビ放送網報道局 笛吹 雅子 氏

第5回は、日本テレビ放送網報道局ニュース編集部にお勤めの笛吹雅子さんをお招きしました。講演ではまずご自分のアナウンサー時代の仕事についての話をされ、あまり野球のことを知らなかった自分がスポーツコーナーを担当し、スコアブックをつけ始めたり、いろんな選手にインタビューをしたりすることによって、どんどん野球が好きになっていったなどの話から、「一度その世界に入ってみる。一回やってみる。そうすると、おもしろいことっていっぱいあるんだと 思った」と述べられました。1995年1月17日に起こった阪神大震災の取材経験の話では、「みんな頑張って生きていることを思ってください。他人のことに決して無関心でいないでください」と被災者へのインタビューを通して感じられたことを述べられました。そして、2001年9月11日にニューヨークで起こった同時多発テロ事件で、より強く報道の大切さを思い、それがきっかけで報道局に異動することになったそうです。シカゴでオバマ大統領の勝利スピーチの現場に、米軍基地問題の取材で沖縄や徳之島に、国境問題で揺れる北方領土や尖閣諸島にと、いろんな「現場」に出かけ、自分の目で見、それを伝えてきた。それらの経験から、「いろんな場所へ行き、自分で見、聴き、考える」こと、「日本中、世界中を回ることによって、かえって日本の良さを知ることができるし、日本のことを知らなければならないと思う」こと、「人の話をよく聴き、何を言っているのかをしっかり理解する」ことを今の中高生に伝えたいと結ばれました。