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Y4人権講演会を開催

校長
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10月30日(土)の4時間目、Y4(高1)学年生徒対象の人権講演会を実施しました。これは中高の人権学習のまとめにかえてこの時期に毎年実施しているもので、今年で4回目です。Deaf-LGBTQ Center・山本芙由美さんを講師に迎え「多様な性を知り、自分の性を知ろう」と題し、ご講演をいただきました。

山本さんはご自身が性的少数者(セクシャルマイノリティ)であると同時に生まれつき聴覚に障がいをもち、手話によるコミュニケーションによって日常生活を送っています。そのような立場や経験から、まず性自認と性的指向、心の性と身体の性の相違についての基本的な考え方や、それらを手話によってどのように表現するのかについて手話通訳者を介してお話がありました。さらに性的マイノリティという意味で「LGBTQ」等の表現が一般的なものとなっていますが、それで安易に理解したと済ませるのではなく、近年SOGI(Sexual Orientation Gender Identity)という捉え方によって、ひとりひとりの性の多様性を互いに受容できる社会をつくる重要性についてお話いただきました。

まもなく卒業を迎えるY4生。これから生きる社会のなかでさまざまな場面に遭遇していくでしょう。人口のおよそ7%(あるいは10%近くとも)が性的マイノリティという調査結果も出ています。自らがその当事者であるという場合だけでなく、学校や職場、家庭で各人の「性の多様性」をどのように理解して受け入れることができるか、これは大変デリケートな問題です。講演後の質疑の時間には(さらに会の終了後にも)、手話によるコミュニケーションや、このような人間の相互理解の困難さを踏まえた多くの問いかけが、生徒たち自らの進路選択と絡むかたちで、出てきました。それらに山本さんは、ひとつひとつ丁寧に答えをいただき、全体として深い内容の講演会であったと思います。