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教育実習生研究授業

校長
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6月19日(火)、20日(水)の両日で、教育実習生の研究授業を見せてもらった。今年は、高校4期(中学2期)生4名、5期(中学3期)生1名の計5名が母校での教育実習を行った。彼らが3週間の実習の仕上げとして臨む研究授業である。どういう成果をあげてくれるのかと期待して、それぞれの教室に赴いた。

最初は、Y2の世界史。17世紀のイギリスでのピューリタン革命を扱った授業である。緊張しながらもよく声が出ている。しかし、歴史的用語が圧倒的に多いため、それを説明しようとするあまりついつい早口になってしまう。よく覚えたなと思いつつも、「ノートを取りながら先生の話を聞いている生徒のことを考えること」とアドバイスさせてもらった。

次は、Y1の公民。憲法にある生命・身体の自由、経済活動の自由を扱うものであった。堂々とした態度とハキハキとした声に感心した。板書の字もなかなか"大胆"であった。「冤罪」や「職業選択の自由」の説明では生徒たち同士で考えさせる場を設けていた。単なる知識伝達ではなく、いかに彼らの生活と関連させるかという工夫をもっと考えてほしいと伝えた。

3つ目は、Y1の英語の授業。テニスの国枝選手のことが書かれた「The Power of Belief」という英文が教材である。気になったのは、ここまで親切にするのかということ。実習生であるがゆえかもしれないが、単語も音読も和文訳もすべて先生が説明する。英語と言えば「予習」という思いのある私にとっては、やや拍子抜けである。「粘り強く、生徒に考えさせ、答えを出させるのが大切」とアドバイスさせてもらった。

4つ目は、M4の国語(古文)。多くの先生が見に来られていたため、実習生の緊張が手に取るように分かった。古文も予習が大切なのだが、先の英語と同様、実習生はとにかく自分の伝えるべきことに一生懸命で、ついつい説明が中心になってしまう。また、想定外の解答が出た時の対応に慌てている。私自身の担当教科であるため、彼女へのアドバイスより先に、「ああ、自分も実習生や教師になりたての頃はそうだったなあ」という思いにかられてしまった。

最後は、Y1の化学、「成分元素の検出」の授業であった。理系科目のため、内容よりも態度や授業展開を中心に見た。「教師が照れたり遠慮したりしてしまうと、生徒はかえって発言しにくくなる。質問の際にはそんな思いを捨てること」などと"極意"をアドバイスさせてもらった。

この教育実習での経験が、彼らの今後の活躍につながってほしいと願うばかりである。