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第17回登美ヶ丘講演

校長
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2月3日(土)、衆議院議員の高市早苗氏をお招きして、第17回奈良学園登美ヶ丘講演を実施した。高市議員と本校との関係は、平成20(2008)年に本校が開校するにあたって開催した竣工式に出席していただいたことがきっかけである。あれから10年が経ち、本校の10周年行事の一環として、この講演会を企画した。

演題は、「リスクの最小化に向けて」。高市議員が現在取り組んでおられるサイバーセキュリティ対策に関する内容である。「私には、国会議員として一貫して変わらないものさしがあります。それは、国民の命を守ること、日本の国土を守ること、日本の主権や名誉を守ることの3つです」という言葉で講演会が始まった。

続いて、インターネットやスマートフォンの普及で私たちはかつてないほど大規模な情報通信網の中に暮らしていること、そこに勝手に侵入して正常な情報通信を狂わせようとするサイバー攻撃というものが存在すること、それに対抗するための十分なセキュリティ対策が必要であることが述べられた。感心したのは、この説明をするために、世界各国での数多くの事例を紹介されたことである。フランス国営テレビ、オーストラリアの気象局、ウクライナの変電所、イスラエルの電力公社、イギリスの国民健康保険システムなど、いつ、どこで、どんなサイバー攻撃が起こって来たかと次々に紹介された。そして、こうしたサイバー攻撃に対しての技術面や法律面でのセキュリティ対策の在り方が述べられた。中高生にはやや難しいと感じる内容だが、生徒に媚を売らず、現実の問題をそのままの言葉で訴えかける姿勢に、生徒たちの関心が高まった。

70分の講演後に質疑応答の時間を設けた。女性議員として、男性からの差別を感じることはあるか、議員立法での失敗談を聞かせてほしいなどの質問に対して、限られた時間の中で高市議員は一生懸命に回答してくださった。そして、最後に生徒たちに向けて、「失敗した時はまず謝ること、次に失敗しないように原因を追究すること、そしてその原因を他人のせいにしないことが大切。失敗やリスクを恐れず、自分の一番やりたいことに向かって努力してください」という言葉を贈っていただいた。講演いただいた高市早苗議員に改めて感謝申し上げます。