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M3理科実習 by NAIST

校長
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9月16日(土)、の放課後、M3生の希望者を対象に、奈良先端科学技術大学院大学(NAIST)による「理科実習」を行った。お越しいただいたのは、同大学情報科学研究科の准教授高松淳先生と准教授吉本潤一郎先生、そして大学院生の方々である。本校から距離的にも近いこともあって、NAISTには開校時から理科に関わる実習を毎年行っていただいている。

昨年の「レゴマインドストームを使ったロボットプログラミング」に続いてのプログラミング学習で、今回のテーマは「Scrachで学ぶ!はじめてのプログラミング」。「Scrach」とは、マサチューセッツ工科大学(MIT)メディアラボが開発したプログラミング言語学習環境だそうである。と言っても、大学院生の指導の下に始まった実習は「インベンダーゲームを作ってみよう」という内容。少し笑ってしまったのは、私のような世代にとってはインベーダーゲームと言えば、あれだなと当たり前に受け入れられるのに、今の中学生にとっては、その名前を聞いても「?」という顔であったことである。「なるほど、今の子どもたちがするゲームはそれよりもはるかに複雑なものなんだ」と納得した次第である。

いよいよ生徒たちは、先生の指示に従ってプログラミングを始める。「宇宙船を作る」「(宇宙船から発射する)ビームを作る」「敵を作る」とキャラクターデザインについては順調に進んだが、「敵の動きを作る」「ビームを打たれたら敵が消える」「新しい敵を作る」などの段階に入ると、数式を入れたり、変数を作ったりなどの指示が必要になってくる。「先生!」とすぐに指導者に質問する者、テキストを見てじっと考え込む者、とにかく感覚的にやってみる者など、様々なやり方が見られた。論理的思考力を身につけるがプログラミング学習の目的だと言われるのだが、ここでの様子を見ていると、まずやってみること、できなければ次の手段でやってみること、という試行錯誤の繰り返しができる力が必要だと思った。確かに知識を学ぶだけではない、新しい教育的な取り組みがここにあると思う。しかし、そう思う一方で、これが授業になってしまうと生徒たちの興味や関心がなくなってしまうことがないのかという心配も感じた。