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県高校総合文化祭弁論部門発表会

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10月30日(日)、第31回奈良県高等学校総合文化祭の弁論部門発表会が、県立高田高等学校で開催された。弁論部会の会長を私が担当していることもあり、昨年に続いてこの大会の模様を報告させていただく。

今年の出場者は14名。高田高校4名、法隆寺国際高校2名、畝傍高校2名、天理高校2名、青翔高校1名、西大和学園高校1名、そして本校から2名の参加であった。ほぼ例年の参加校からの出場者であり、男子生徒の参加が2名と少ないことを残念に思う。高校生が自らの主張を述べ合うという貴重な機会だと思うので、参加校がもっと広がってくれれば、男子も積極的に参加してくれればと願っている。

さて、競弁である。「特別支援教育について」、「男女相活躍社会」などのタイトルならば、ある程度話の内容が分かるのだが、「マヨネーズのたまご」や「嫉妬」というタイトルには戸惑った。そこが話し手の狙い目なのかもしれないが、最後の審査委員長の講評にも「内容とタイトルのズレや不一致があった。奇を衒うのではなく、自分の主張をきちんと表すタイトルを意識してほしい」とあり、同感した。内容では、自分自身の体験を基に、そこから障がい者問題や国際交流、ネットマナー、災害復興などの題材を扱うものがあり、なかなかバラエティーに富んでいた。

本校から出場したS・Mさん(Y2)は、「熊本の『いま』」と題して、自分の生まれ故郷であり、祖父母の住む熊本で起きた地震災害を取り上げ、災害に遭った人々が互いに助け合い、手と手を取り合って団結している姿こそもっと報道されるべきで、それが復興の後押しをしてくれるはずだという主張を述べた。自分と大いに関わりのある話だけに迫力のある弁論だった。

もう一人のS・Fさん(Y2)は、「目を向けるべきところ」というタイトルで、他人への陰口を取り上げ、父親の「言いたいなら本人に向かって直接言うことだ。そうでなければ卑怯だ」という言葉に感銘を受け、「目を向けるべきは"その人の長所"だ」という結論に至る主張を述べた。お父さんの言葉を娘がきちんと受け止めたということを、とても嬉しく思った。

県内の高校生たちの"今"の気持ちを聞くことができ、それぞれに自分の主張を持って、一生懸命に"生きている"ことを改めて感じることができた。この大会は、我々大人のための勉強の機会でもあると思っている。