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演劇部新歓公演

校長
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4月14日(土)の放課後、サイエンスホールで、演劇部の新歓公演が行われた。今年度からM3の宿泊オリエンテーションが1学期中間考査後になったこともあり、クラブへの入部の時期が早められた。そこで早速演劇部も新入生たちにアピールしようということでこの日の開催となったようである。彼らの目論見通り、M3生たちが終礼を終えて、サイエンスホールに集まってきた。

今回の公演は2本立て。1本目は、私はまったく知らないのだが、カジャラの『裸の王様~春夏秋冬~』(小林賢太郎 作)という作品。仕立屋と春・夏・秋・冬それぞれの国の王とが絡む物語で、セリフはコント調。会話のテンポと所作やギャグに面白さがあるようで、あまり奥にある意図を意識してはいけないようだ。客席のM3生たちも素直に楽しんでいた。

2本目は、奈良学園登美ヶ丘版『走れ迷路須』。オリジナル作品である。太宰治の『走れメロス』をどのように翻案しているのかがとても楽しみであった。また、「邪知暴虐の生徒会長」役の大友君の練習での演技が迫力のあるものだったので、大いに期待していた。生徒会規約違反を犯した「迷路須(通称メロン)」は、仲良しの友人「芹沼(通称セロリ)」を守るため、400字の反省文を所定の時間までに生徒会長に提出しなければならないというストーリーなのだが、この「迷路須」が時間にルーズで方向音痴という設定が面白かった。演技者も観客も皆この場にいるのに、校内外のあちこちを駆け回る「迷路須」と一緒に走り回っているという気持ちにさせられるのである。なかなかよくできた作品だと思った。観客のM3生や本物の生徒会長や生徒会役員たちも大いに楽しんでいた。最後に友情や信頼の価値に気づく「邪知暴虐の生徒会長」も、密かに次期生徒会長を狙っていた「慇懃で狡賢い副会長」も、いつもながらの好演であった。

「学校を楽しむこと」、「信頼できる仲間がいること」、「打ち込む何かがあること」、そこから6年間をスタートしてほしいとM3生たちに呼びかけたい。