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第11回奈良学園登美ヶ丘講演を開催しました

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6月26日(水)数学者であり大道芸人でもあるピーター・フランクル氏をお迎えし、第11回奈良学園登美ヶ丘講演「人生を楽しくする方程式」を開催しました。

ピーター氏は大道芸人のスタイルで登場し、会場を和やかな雰囲気に包みながら、1~6までの6個の数字を使い今年の2013を導く数学クイズ(※1)を出題。そして、「数学者なのになぜ大道芸人なのか?」との質問が多いと切り出し、20歳だった学生時代、アメリカ人数学者ロナルド・グラハムに出会い影響を受けたことなどを話しました。

興味深い話が展開する中、ピーター氏は「数学でも大事な最適化を、自分の人生も適応できる。いつ、自分の人生をベストにしたいのかを決め、途中は苦しむのではなく少しずつ上達していく自分を楽しむこと」と語りました。そのためにも人生の主人公である自分の時間を管理する大切さを訴え、限られた時間を自分の人生に直接影響を与えないようなものに支配されないよう、計画的に使うことを強調しました。

また、学生時代に両親の訪米土産にリクエストしたある雑誌の英文を読みたいため、辞書を片手に約1ヶ月間集中して読破し英語を使えるようになった体験談から、短期集中型の勉強方法と、オン・オフを区別しメリハリを付ける大切さを紹介。さらに、グローバル化を迎えた今、ゼネラリストは通用しなくなり、スターではなく努力すればなれる専門家(専門性の高いもの)に向けて、計画を立て取り組む重要性を伝えてくださいました。

最後には、生徒からの質問に丁寧に答えていただき、今回の講演を終えました。

※1 答え「(65-4)×(32+1)=2013」

※2 ピーター氏の略歴
1953年ハンガリー生まれ
1971年国際数学オリンピックで金メダル受賞、オトボス大学入学
1977年博士号取得
1978年サーカス芸人国家試験に合格
1979年フランス亡命
1980~1988年米国、英国、ドイツ、チェコ、インドなどから招待され共同研究・講演
1988年~日本在住
1992年~算数オリンピック設立以来、専務理事
他、ハンガリーの最高科学研究機関のハンガリー学士院のメンバー。日本ジャグリング協会名誉理事。国際数学オリンピックへの日本チーム参加に尽力。各種テレビに出演し、大学で講義できる程度に話せる言葉は12ヶ国語で世界90ヶ国以上を訪問。