志賀直哉旧居復元について

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修復箇所と復元の経緯

平成の修復工事では、志賀直哉が暮らしていた時代に戻すための様々なこだわりがあります。
そんな修復工事の過程を一部ご紹介します。
工事の調査、改修の全過程は、「志賀直哉旧居復元工事記録」でご覧いただけます。

その他

サンルーム

・にじり口は、米軍接収時代鴨居が上げられていて、にじり口とは呼べないものになっていました。左右の柱には建築当初の鴨居のホゾ跡が残っており、その高さまで鴨居を下げ、寄贈写真にあった、下地窓を取り付けました。

[修復前] 米軍の生活スタイルに合わせ、鴨井の位置が上になっていた [修復後] 志賀直哉時代のにじり口に改修する [参考] サンルームで談話をする人々
〜寄贈写真より〜

・天窓は、当初のように硝子に修復しました。南側の連続した窓と併せて陽射しを存分に取り入れることができます。

 
[修復前] 天窓がプラスチック製の波板になっていた [修復後] 室内にも明るい光が入るようにガラス張りにする  

・照明は、寄贈写真の通り修復しました。

 
[修復後] 寄贈写真に忠実に修復した照明 [参考] 灯篭のような照明
〜寄贈写真より〜
 

待合

・柱、壁ともに崩れていたものを、屋根組を残しすべて修復しました。

 
[修復前] 柱も壁も崩れていた [修復後] 柱などに古色塗りをする  

茶室

・茶室、書斎のブロックは、基礎の傷みから、北東に傾いていました。基礎の補強を行い、
傾きを補正しました。庇、屋根廻りも改修しています。

[修復前]ゆがみが目立つ [修復後]美しい屋根を復元する [修復後]炉縁を新調した

・炉縁を新調するなど、茶事にも対応できるようになりました。

 
[参考] 茶室前の庭の様子
〜寄贈写真より〜
[参考] 茶室の様子
〜寄贈写真より〜