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平成の修復工事では、志賀直哉が暮らしていた時代に戻すための様々なこだわりがあります。 そんな修復工事の過程一部をご紹介します。 工事の調査、改修の全過程は、「志賀直哉旧居復元工事記録」でご覧いただけます。
洗面所、浴室
・洗面所の前の廊下に、ホゾ穴の跡などから大きな引き分け窓があったことが判り修復しました。
[修復前] 飛火野荘時代に作られた洗面所
・浴槽は、直吉氏のお話で、角型の五右衛門風呂と判りました。現在では角型のものは非常に珍しく、まして上部が木製のものは市販されていませんので、焚口と共に現場製作しました。
・洗面所は場所の特定が難しかった所の一つです。 解体調査で推測された場所を直吉氏のお話で確定し、修復しました。
食堂
・天井中央の部分は、換気口が2箇所開けられていました。 旧厚生省の宿泊施設「飛火野荘」の時は、換気口を塞ぎ、蛍光灯を取付、格子枠が填まった間接照明として利用されていました。 この度の修復では、格子等を取り除き、寄贈写真に写っていた照明器具が納戸から見つかりましたので、それを取付けました。
台所、女中部屋
・台所は大きく改装されていました。解体調査で女中部屋の造りが判り、流し台等と共に修復しました。