4月30日（月祝）、春季近畿地区高校軟式野球大会県予選が開幕した。天理、東大寺学園、智辯学園・智辯奈良カレッジ（合同）、奈良育英、奈良学園、そして本校の6チームが参加、すべて私立である。第1試合は本校と東大寺学園の対戦。学校間の距離で言えば、最も近いライバル校である。まずは初戦突破を応援しようと、橿原運動公園野球場に駆けつけた。試合前、いつものように保護者の方々がベンチ近くに陣取り、応援の準備をされている。OB諸君も数名激励にやって来てくれていた。皆さんに挨拶をしているところで、いよいよプレーボールである。

1回、2回とやや東大寺の優勢かと見えながらも、両校無得点で過ぎた。3回表、ランナー3塁に置いて、東大寺にタイムリーヒット。先制点を許す。しかし、その裏、本校は2アウトから、右中間を深々と破る長打が出て、2塁ランナー及び打者が生還。2点を入れて逆転した。東大寺のピッチャーはやや癖のある投げ方。頭の後ろの方から球が出てくる感じで、球速は早くないのだが、タイミングがとりにくそうであった。しかし、この長打で本校チームに勢いが出て来た。ベンチからも大きな声が飛ぶようになってきた。

次の4回裏でも、レフトオーバーの2塁打に続き、ライト前ヒットでまず1点。そして、相手投手の制球の乱れや守備の乱れに乗じて満塁。たまらず投手を交替したが、うまく四球を選び、押し出しの1点、さらにレフト前ヒットで1点と合計3点を入れ、本校チームが調子に乗ってきた。その後は、本校のピッチャーが本来の落ち着きを見せ、勢いのあるストーレートで三振を奪ったり、ランナーを出しても後続をきちっと押さえたりと、隙のない投球ぶりであった。

7回裏には、相手投手の制球難に乗じて、四球・盗塁・送りバントなど自在な攻撃で追加点を入れ、8点目が入ったところで、7回コールドゲームが成立した。快勝である。一人ひとりの選手に大きな差はなかったように思うが、攻守共に本校のチームワークがうまく発揮できたのだと思う。選手たちの後方で、私も校歌を歌うことができた。次回、準決勝は強敵の天理である。全国レベルの力を持つチームであるが、本校のチームワークや機動力を生かして、決勝へと進むことを願っている。