学校法人奈良学園

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◇2024-07-15 (月)

志賀直哉旧居特別講座 白樺サロンの会《王子さまはなぜ来た道を帰らないのか ーサンテグジュペリの『星の王子さま』を巡ってー》開催

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 7月15日(月)、奈良学園セミナーハウス志賀直哉旧居にて特別講座「白樺サロンの会」を開催しました。
今回のテーマは、「王子さまはなぜ来た道を帰らないのか ーサンテグジュペリの『星の王子さま』を巡ってー」です。
講師には、関西学院大学教授・東浦弘樹先生をお迎えしました。


 冒頭に先生から、「日本において『星の王子さま』の著作権や翻訳権がすでに切れていますが、知名度の観点から原作の『Le Petit Prince(小さな王子)』を別のタイトルで出版するのは難しいでしょうね」と現状お話をしていただきました。


 講座ではまず、『星の王子さま』のストーリーの全体の流れについて復習しました。
登場人物やエピソードを通して、作者サンテグジュペリの人間像、辿ってきた人生、社会状況を踏まえた人間関係などについて教えていただきました。
また、サンテグジュペリが執筆した『夜間飛行』など、『星の王子さま』とはまったく趣向の異なる作品についても紹介していただきました。


 続いて本日の本題である、「故郷の星に帰るにあたり王子さまはなぜ自分を毒蛇に噛ませたのか」について、さまざまな説をお話していただきました。
まず、物語に登場するバラはフランスの象徴であり、バラと再会する(祖国に帰る)ためには命の危険が伴うことを表現しているという説。
あるいはバラは愛する妻であるコンスエロを象徴し、例え命を捨てても愛するものの元へ戻るということを伝えたかったという説。
王子の旅そのものが大人になるための「死の試練」としての通過儀礼であった説や、キツネとのやりとり内容から推察した説。
また、星の王子さまと、そこに登場する飛行士はサンテグジュペリ自身であると言われているそうです。
多くの物語では、その中に登場する二人の分身の片方は亡くなるというお伽話的ルールを踏まえての筋書きであるという説などを紹介していただきました。


 『星の王子さま』は生命の意味を問いながら大切なものを見つける旅を描いています。
志賀直哉の作品も同じように、社会的背景やシチュエーションは違えど、人間の本質や生きる意味について描かれています。

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