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◇2023-12-29 (金)

奈良学園公開文化講座 第66回《『源氏物語』を読む―作者・内容・当時の婚姻―》を開催しました

  • 奈良学園公開文化講座 第66回《『源氏物語』を読む―作者・内容・当時の婚姻―》を開催しました

 11月30日(月)、奈良学園セミナーハウス・志賀直哉旧居にて、奈良学園公開文化講座第66回「『源氏物語』を読む―作者・内容・当時の婚姻―」を開催しました。
講師は奈良学園大学人間教育学部准教授の鍵本有理先生です。


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 本日のテーマ『源氏物語』は来年のNHK大河ドラマ『光る君へ』にも取り上げられることもあり、定員を超えた多くの受講者にお集まりいただきました。

 まずは紫式部の家系図を見ながら、作家としての紫式部の人間像について、お話をいただきました。

 当時の女性に関しては多くの場合、名前やエピソードについては明確に記録として残さないのが通例であったようです。
そこで、その生涯や人間関係ついて、『紫式部日記』の記述、あるいは『枕草子』に記述された内容などを手がかりに読み解きました。
父が「式部」という役職名であったことから、『源氏物語』が評判になるにつれ、「紫式部」が通称となったそうです。
また、紫式部の夫は藤原宣孝とされ、紫式部27歳で婚姻したとされています。
当時の生活習慣としては極めて高齢での婚姻となることを考えると、これ以前に結婚経験があったのではないかということが推察されるそうです。


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 次に『紫式部日記』の中から藤原道長について、紫式部との関係性などについて読み解きました。

 続いて『源氏物語』に登場する人物の家系図を見ながら、それぞれの関係性について説明していただきました。
『源氏物語』は全五十四帖もの長編ですが、全体を「第一部・桐壺〜藤裏葉」「第二部・若菜〜幻(雲隠)」「第三部・匂宮〜夢浮橋」の三部に分けて考えることが多いそうです。
本日は「若紫巻」より"源氏と藤壺の逢瀬"、さらに「紅葉賀巻」より"源氏と藤壺のやり取り"の内容について、原文を読みながらの解説をしていただきました。
「紅葉賀巻」は、光源氏が18歳から19歳の秋までの1年間を描いた巻で光源氏の恋と栄華と苦悩の時期が描かれています。

 紅葉の時期に催される祝宴「紅葉賀」で、光源氏が雅楽を舞った様子が記されています。
旧居の中庭の紅く染まった紅葉を眺めながら、1000年前の物語の情景に浸る講座となりました。


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