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◇2023-06-05 (月)

奈良学園公開文化講座 第61回《子育ての心理学~子どもの心を健やかに育むために》を開催しました

  • 奈良学園公開文化講座 第61回《子育ての心理学~子どもの心を健やかに育むために》を開催しました

6月5日(月)、奈良学園セミナーハウス・志賀直哉旧居にて、奈良学園公開文化講座第61回「子育ての心理学~子どもの心を健やかに育むために」を開催しました。


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 講師は奈良学園大学人間教育学部准教授の高橋千香子先生です。
子どもの心を健やかに育むために、いくつかの心理学の理論や事例を通し、少子化社会での子育てにおいて大切なことについてご講義をしていただきました。


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 まず、統計資料から、出生率の低下とその原因の一つとしての共働き世帯の増加、未婚者割合の増加などから、少子化が進んでいる現状を確認しました。
先生から、子どもが少なくなっているからこそ、大事に育てていくという意識が必要ですね」というお話をいただきました。
 また、子どもを取り巻く家庭環境においても、どのように子どもと接していいのかわからないという親も増えてきているそうです。
それは、現在親になっている世代が幼少期の頃、すでに少子化が進行し、子どもとの接点を持てないまま親になったことにも理由があるようです。
また、乳児の頃に心理的に育む愛着形成について、いくつかの心理学的理論を通して教えていただきました。
 乳児の母親を通しての同一化に基づく愛着形成のあり方が、子どもの情緒的な発達に大きく影響するそうです。
 そうした段階を踏まえ、子どもがその後、「自分」という感覚を育てていく中で、親の虐待や育児に対する無関心が、子どもの自分意識を欠落させる原因にもなるようです。
 さて、では最近の若者の特性について、大学生を通して先生が感じられたことを教えていただきました。
 特に同調圧力に流れやすく、自分の感じていることを口にすることができない傾向があるという印象だそうです。
 今後、子どもの心を健やかに育むために意識しなければならないことについては、子どもに親の世界観を押し付け子どもが親の顔色を窺うような環境とならないよう気をつけ、常に子どもからのSOSを受け取ることができるようにすることが大切であると教えていただきました。


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 旧居の庭は、夏を迎え、黄緑から深緑へと色合いも移っているようです。
散り終わりに近いツツジの枝の隙間から、ドクダミの白い花が顔を覗かせていました。
成長と共に色合いを変える人の心の変化を映しているようです。

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