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◇2022-06-13 (月)

奈良学園公開文化講座第52回《東洋医学から学ぶ》を開催しました

  • 奈良学園公開文化講座第52回《東洋医学から学ぶ》を開催しました

 6月13日(月)、奈良学園セミナーハウス・志賀直哉旧居にて、奈良学園公開文化講座第52回《東洋医学から学ぶ》を開催しました。講師は奈良菊岡漢方薬局第24代当主の菊岡泰政先生です。 


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 東洋医学に興味を持たれている方々が多いようで、本日の文化講座ではセミナールームが満席となり、さらに隣室のサンルームへも席を設けお座りいただくほどお集まりいただきました。


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 まず東洋医学の発祥と、中国三大文化圏についてお話をいただきました。
一口に東洋医学と言っても、広い中国の地域における気候や環境の違いで、古来よりそれぞれの地域で異なった手法が生まれたことを教えていただきました。例えば地域の植生に合わせた薬や、鍼灸の発達など、さまざまな医療文化が地域ごとに発達したようです。

 中国では前漢・後漢の時代に現在につながる東洋医学の基礎が確立し、それが遣隋使や遣唐使の交流によって、ここ奈良に伝わったそうです。東洋医学が伝わった頃は、皇族や貴族など限られた人々のためのお抱え医師によって、大陸から伝わった薬や医術を日本独自に発展させてきましたが、室町時代以降、一般庶民も、その知恵の恩恵を受けるようになったようです。

 また、東大寺正倉院の宝物として、1300年の時を超え、60種類も保管現存されている漢方薬についてお話をいただきました。さらに、漢方薬や医術と関係の深い、歴史的なエピソードや人物の紹介をしていただきました。

 最後に、東洋医学の基礎となった、五行の考え方と、それに連動した五行相関、さらには五臓六腑や自然現象との関わりなどについても教えていただきました。


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 旧居の庭には、木々の根元をクマザサ(隈笹)の葉が覆っています。
我が国原産と言われているこのササは日本古来より糖尿病、高血圧や胃腸病、ぜんそく、風邪や傷に効く万能の薬草として重宝されてきました。また免疫向上効果もあり、昨今の情勢の中で注目されているそうです。身の回りの自然から、薬効を見出す東洋医学的な習慣が、今も生きているようです。

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