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◇2022-05-16 (月)

奈良学園公開文化講座第51回《光の科学史》を開催しました

  • 奈良学園公開文化講座第51回《光の科学史》を開催しました

 5月16日(月)、奈良学園セミナーハウス・志賀直哉旧居にて、奈良学園公開文化講座第51回《光の科学史》を開催しました。
講師は奈良学園大学名誉教授で当館館長の大原荘司先生です。 

 絵の具の三原色では色を塗り重ねれば重ねるほど濃くなり黒に近づくのに対し、光の三原色は逆に白に近づくことを踏まえ、印象派の絵画は、色を足していくのではなく、省いていくことで光を表現してきたそうです。
そうした光の特性を古来より利用し、研究され議論してきた歴史について、さまざまな観点からお話をいただきました。


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 まず光が無数の周波数の波によって構成されていることの発見から、それを科学的に観察するための分光器の進化、さらには精密なスペクトル分析から、遠い恒星などが放つ光から、その素性を知る方法などについて歴史的経緯が紹介されました。

 また古くはアルキメデスから、ベーコン、さらにはガリレオ、ケプラー、ニュートンなどが取り組んだ光の特性や、赤外線の発見、あるいは光の速度の計測についてなど、現在、中高生でも学ぶ内容が、長い科学史の中で、いかに発見されてきたのかのお話がありました。

 講座の中で、実際にLEDやフィラメント電球、蛍光灯の光、そして太陽の光の周波数特定を測定し、それぞれの発光で放出される光の要素や特性について実験を交えて確認しました。
見た目には同じ白熱色や昼光色の明りでも、それぞれの光の要素が違うことに、受講者からは驚きの声があがっていました。


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 最後に先生が火打ち石を、カチッカチッ!と打ち、日本でも古い時代から、人を送り出す時に、打つ石から飛び出る火花の光が、安心安全へのお守りとなっていたことをお話いただきました。


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 旧居のセミナールームの横に、庭に面して天井からも採光できるサンルームがあります。
自然を愛した志賀直哉は、天から降り注ぐ陽光の中で、いろいろと思いを巡らしていたのでしょうか。

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