学校法人奈良学園

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◇2021-10-29 (金)

10月の志賀直哉旧居

  • 10月の志賀直哉旧居

神無月も終わりを迎え、夜の冷気に早朝の自動車のフロントガラスが曇り気味になるようになってまいりました。

志賀直哉旧居でも花の数がめっきり少なくなり、ホトトギス(杜鵑)やツワブキ(石蕗)が、木の下に咲いている他は、シュウメイギク(秋明菊)などの秋の花々の残り咲がいくつか見受けられます。
また葉を散り急ぐ柿の木の実も、すでに落下したり、カラスなどの鳥についばまれて、曲がりくねった枝だけが筆絵のように黒々と秋の青い空のキャンバスに描かれているようです。
一方、ナンテン(南天)の実が、真っ赤に色づき始めています。
この奈良の地の秋の深まりを、志賀直哉はどのような思いで庭を眺めていたのでしょうか。


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実際に旧居の庭は、風景の色合いが趣深く、サンルームに設置された「思い出ノート」を拝読させていただくと、庭の変化を愛でに頻繁に来られている方々もいらっしゃるようです。
コロナ禍の中で、大阪や京都が緊急事態宣言を出していた頃は、志賀直哉旧居に訪れる人も少なく、時には来訪者が日に数名ばかりの状況が続いておりましたが、10月の後半には日々50人から60人以上の方々が来訪されるようになりました。
それに伴って「思い出ノート」への書き込みも増え、畿内だけではなく遠くから来られた方々もいらっしゃいます。

セミナールームの窓際では、聖徳太子の没後1400年と志賀直哉の没後50年を偲んで、「秋季出窓仏像展」を開催しています。
大原館長が木彫りした彫像が、サンルームを背に6体並んでいます。
特に「太子二歳像」「太子十六歳像」「太子三十五歳像」など、聖徳太子の幼い頃から成長される様子が伺えます。どの年齢でのお姿も、とても知性溢れ、それでいて優しい雰囲気を感じさせてくれます。
聖徳太子像の他、「小楠公」「不動明王」「救世観音像」「如意輪観音像」が展示されています。
このセミナールームであたたかく語りかける6体の彫像には、志賀直哉もきっと心を惹かれたに違いありません。


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