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◇2021-10-23 (土)

奈良学園公開文化講座第48回《秋の日はつるべ落とし》を開催しました

  • 奈良学園公開文化講座第48回《秋の日はつるべ落とし》を開催しました

きびしかった残暑も終わり、すっかり日も短くなってきました今日この頃、10月23日(土)、奈良学園セミナーハウス・志賀直哉旧居にて、奈良学園公開文化講座第48回《秋の日はつるべ落とし》を、天体に興味のある中学生や老若男女12人の方々の参加にて開催しました。

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セミナールームの出窓には、今年、1400年忌になります聖徳太子像のほか、様々な木彫りの仏像が飾られています。講師は元近畿大学大学院教授・理工学総合研究所所長の湯浅学先生です。


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まず最初に、ドイツの天文学者であるケプラー(1570~1630)が発見した、第1法則「惑星は太陽を1つの焦点とする楕円上を運動する」、第2法則「惑星運動の動径は一定時間に一定の面積を掃過する」ということの証明を、数式を用いて説明がありました。
次に、今回のテーマの1つ目である、「春分から秋分までと秋分から春分までの長さは同じであるかどうか」をケプラーの法則を使って、"同じではなく、春分から秋分のほうが約1週間あまり長い" とお話しされました。

2つ目のテーマである、「日の入りが一番早い日、および日の出が一番遅い日は冬至であるかどうか」についても、冬は速く夏は遅い速度で動く本当の太陽である真太陽時から、日常使用されている時間となる平均太陽時の差から割り出される均時差を用いて、日の入りが1番早いのは冬至ではなく、約2週間前の12月5日頃だと、説明されました。

今回の講座のタイトルである「秋の日はつるべ落とし」とは、秋の日の沈むのが早いことをいいますが、秋分から春分までの秋冬の期間のほうが短く、日の入りが1番早いのは、じつは冬至ではなく約2週間前の12月5日頃であり、秋には正午の段階で太陽はすでに少し西に傾いており、冬至に向かって昼の長さが短くなっていくのが協調され、正午以降日没までがとても短く感じられることが、この慣用句が生まれた背景と考えられると思います。


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この講座が終わりました午後4時すぎには太陽はかなり西に傾き、旧居の庭のテーブルや椅子も低い西日に照らされ、長い影を落としていました。
今回、参加いただいた方々には、庭で採れた柿を旧居の2階で吊るし柿にしていたものを、お配りしました。志賀直哉旧居の秋の風情を少しでも感じていただけたら幸いに思います。


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