学校法人奈良学園

ニュース & トピックス
ニュース & トピックスニュース & トピックス

ニュース & トピックスニュース & トピックス

◇2021-09-25 (土)

奈良学園公開文化講座第45回《いざという時のための救命処置》

  • 奈良学園公開文化講座第45回《いざという時のための救命処置》

9月25日(土)、奈良学園セミナーハウス・志賀直哉旧居にて、奈良学園公開文化講座第45回《いざという時のための救命処置》を開催しました。
講師は奈良学園大学保健医療学部リハビリテーション学科准教授の松浦純平先生です。

現状では、1年間に7.9万人が心臓疾患等による突然死で命を落としています。心停止からの回復や予後は、直後の処置に大きく左右され、刻一刻を争います。

傷病人が発生した現場に居合わせた人のことを「バイスタンダー」と呼びます。バイスタンダーの役割は、倒れた人の状態を早期認識して119番通報を行い、心肺蘇生やAEDの使用などの一次救命処置を迅速かつ適切に行って、二次救命処置(救急救命士など医療者による処置)につなげることです。

講座の前半では、状態把握の要点と行うべき処置を座学で学びました。
注意を要する症状として「死戦期呼吸」があります。下顎を大きく動かすこの呼吸は、自発呼吸と誤解されがちですが、死に瀕しているサインです。心停止と見て即座に行動する必要があります。


20210925_002.jpg


意識・呼吸・動きの確認と胸骨圧迫の手順、AEDの使い方が紹介されました。人工呼吸は素人が正しく行うのが難しいので、現在はマニュアルから外れています。またコロナ禍の現在は、倒れた人を感染者と想定して行動する必要があり、処置中に乾いたハンカチ・マスクなどを傷病者の鼻と口にかけておくことが奨励されています。

座学の後の質疑応答では、「周囲に人がいないときはどうすればよいか」、「最優先で行うべき処置はどれか」、「AEDの設置に助成制度はあるか」など、たくさんの質問が寄せられました。


20210925_003.jpg


講座の後半では、講習用の人形を使って胸骨圧迫とAED操作の訓練を行いました。
質の良い胸骨圧迫を行うためには全身の体重を手元にかける必要があります。マニュアルでは2分ごとに人員を交代するとされていますが、体力のない人にとっては1分程度でも疲労を感じます。


20210925_004.jpg


最愛の人が倒れたとき、見知らぬ人が倒れる現場に居合わせたときに少しでも命を救う支えとなれるよう、心構えや知識の大切さを実感できる講座でした。


20210925_005.jpg


庭では早くも柿が鮮やかに色づいています。今年は豊作の樹が多いようです。

▲ページトップ

Copyright (C) Naragakuen. All right reserved.