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◇2020-02-03 (月)

近代文学講座後期第3回を開催

  • 近代文学講座後期第3回を開催

1月27日(月)、セミナーハウス・志賀直哉旧居にて「近代文学講座 ―文学表現の諸相― (後期第3回)」を開催しました。講師は京大以文会会員の植村正純先生です。


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まず前回(近代文学講座後期第2回)から読み始めた『オイディプス王(ソポクレス)』の背景と概要、並びにストーリー導入部分のポイントについて確認しました。
約2500年も昔に執筆された古代ギリシアの戯曲が、世界中で綿々と読み継がれ、洋の東西を問わず近代文学にも同じモチーフが形を変えて使われ続けていることを、今回のテーマを通し、改めて考えるきっかけになってほしいとお話がありました。
また前回から受講者の皆様に投げかけておられた三つの課題について、その項目の再確認が行われました。
一つ目は「ストーリーを進めていく役割を担っているものは何であるのか」。二つ目は「父親殺しの真犯人は誰で、それを知ったオイディプスの心情」。三つ目は「私たち現代人として、このストーリーから何を学び何を考えたのか」です。
その疑問に対し、『オイディプス王』を読み解きながら、補足資料も交え、今回と次回に分けて解明していくことが伝えられました。
その後、本書のポイントとなる文面の抜粋を音読いただきながら、オイディプス王が想像だにしなかった真実に気づくまでの劇上のやり取りを、情景とシナリオを追いながら検証していきました。


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また、この戯曲の中では「重量的積み上げ」という対話技法が各所に使われていることを教えていただきました。つまり何度も同じ内容のコトを視点や表現手法を変えながら繰り返し語ることにより、どんどん深めていくという技法です。
盲目の預言者テイレシアスとの対話、叔父クレオンとの対話、妻イオカステとの対話の中に、それを見受けることができることを、シナリオに綴られた対話を検証しながら確認しました。
この手法を通して、オイディプスの心情が大きく変化していく様が描かれています。
そしてこの重畳的対話が、一つ目の課題、「ストーリーを進めていく役割」と言えることをお話いただきました。


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旧居の北庭では、冷たい雨の降る中で葉を落とした草木や深緑の常緑樹の根本に、マンリョウが、深紅の実をつけています。あたかも地味な色合いの庭という舞台の上で、奥ゆかしくも艶やかに物語を語っているかのようです。

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