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◇2019-05-21 (火)

志賀直哉旧居特別講座 白樺サロンの会第1回「寧楽(なら)の美 --法隆寺五重塔釈迦涅槃塑像--」を開催

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5月13日(月)、奈良学園セミナーハウス・志賀直哉旧居にて、特別講座白樺サロンの会第1回「寧楽(なら)の美 --法隆寺五重塔釈迦涅槃塑像--」を開催しました。
講師は建築史家で相愛大学名誉教授の呉谷充利先生です。


冒頭に、東京から移り住んだ志賀直哉などの文人たちが触れた、奈良の魅力とは何であったのかを考察をしました。
それは一般的なイメージとしてある奈良特有の静けさや枯れた美の世界への魅力でもあります。しかし一方では奈良時代の歌集の中で歌われているように、他にはない独自の力強さがあることを教えていただきました。
その端的な例として、イタリア・ジェットのスクローヴェーニ礼拝堂壁画のフレスコ画に描かれている「キリスト降架」に見る悲しみの表情に比べ、約500年もの昔に、法隆寺五重塔の釈迦涅槃塑像の中に描かれている人々の慟哭している様について説明していただきました。
またそこで注目すべきは、釈迦涅槃塑像に描かれた悲しみの表情は、神や救世主への哀悼ではなく、あくまでも個人の中から湧き出る激しい感情の表出を表している点であることをお話しいただきました。
これは新薬師寺や東大寺に見る十二神将や四天王像に見る、個性的な個々の表情や感情表現に通ずるもので、その力強さの流れは、平安時代の雅な文化的特徴を超えて、やがて鎌倉時代の武家社会におけるリアルな人間像につながっていくものであることを教えていただきました。
このような流れを美術史的に考えても、ヨーロッパでは中世が終わりミケランジェロなど、リアルな人間像を盛んに描き始めたルネサンス時代の何百年も前であることに注目すべきであることをお話しいただきました。


旧居の北庭の池には、純白のスイレンが花盛りです。スイレンは暗い池の中から蕾を水面にもたげ、突然花を咲かせる様が神々しいということで、世界的にも神への信仰を表す花であると言われています。古代エジプトでは、その力強さが太陽を象徴するものとされています。あたかも物静かに映る平城文化の中で、熱い感情表現の基盤が着々と育ってきた様を表しているようです。

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