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◇2018-11-20 (火)

志賀直哉旧居特別講座 2018白樺サロンの会第7回《太宰治「ろまん燈籠」―創作と典拠の間―》を開催

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学園のセミナーハウス・志賀直哉旧居において、11月19日(月)、講師として吉川仁子奈良女子大学准教授をお招きし、「白樺サロンの会(今期第7回目)」となる『太宰治「ろまん燈籠」―創作と典拠の間―』をテーマとする特別講座を開催しました。


講座を始めるにあたって、まず太宰治が、どのような生涯を送ったのかを略年譜でおさらいし、改めて太宰治という作家について確認しました。そして、その年譜にも掲載されている、題材として取り上げる「ろまん燈籠」の登場人物である5人兄妹のモデルとして、太宰たち兄妹が考えられていることにも少し触れました。


次に、講義が行われているのが志賀直哉旧邸であることから、当時、太宰が志賀直哉について書いた文章を紹介しました。志賀直哉が、太宰治をあまり評価しない文章を世に出したことに反発して書かれた興味深い随筆などを見ることができ、参加者も大いに興味を持たれたようでした。


その後、いよいよ本日のテーマである「ろまん燈籠」の講義が行われました。短編ながらフィクションの中に、太宰本人と思われる作家を登場させることで、書かれていることが実際であるように見せながら、その一方では、読者に改めて『この小説は創作ですよ』と知らしめる、今でいうメタフィクションの構造を取っていることなどを説明。その後、粗筋を紹介しながら、キーとなる文章は傍線や囲みなどを利用して、この小説が取り上げようとしたテーマを推測しました。


兄妹5人の性格などを詳細に紹介した後、小説の中に登場するその5人が、リレー方式で書いた小説の中の小説を詳しく解説することで、その小説内小説が取り上げているロマンスが意味することを推察。太宰治の文章の多面的な構造と、それによって表そうとしただろうものなどを考えることで、文学の深さまで感じられる解説となりました。


最後に、「ロマンを感じさせる温かい家族もまたロマンスである」という結論を述べました。単に物語のストーリーを追うだけでは気が付かなかった、まさに副題になっている「創作と典拠の間」を感じさせる物語の構成に、受講生の皆さんは感心されていました。


近くにある奈良公園の紅葉も最盛期を迎えた11月中旬。中庭にはサネカズラ(ビナンカズラ)が美しく赤く実を結ばせている晩秋に相応しい講義となりました。

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