◇2018-10-30 (火)
10月29日(月)、セミナーハウス・志賀直哉旧居にて「近代文学講座―文学表現の諸相」を開催しました。講師は前期に引き続き、京大以文会会員の植村正純先生です。
後期の第1回目ということで、植村先生はまず、当邸の大改修の翌年から始まった本講座を振り返りながら、今期の全5回をどのように進めるかについて説明されました。今期は近代文学を取り上げながら、その中で古典文学にも触れるという、深い造詣が身に着く講座を予定しています。100人の作家がいれば、100通りの表現があります。子ども時代や青年時代など作家が人生を思い起こした作品を主に取り上げます。
全体の説明の後は、今回のテーマ、額田王の歌について講義が始まりました。天武天皇が治世した古(いにしえ)の時代を懐かしんだ歌などについて詳しく解説されました。途中、伴奏つきの歌も流れて、参加者の方々は優雅な調べに耳を傾けました。学びと安らぎの時間に満足していただけたと思います。
当邸は四季折々の風情を楽しめる庭園にも定評があります。ツワブキなどの可憐な花の姿に加え、窓辺に吊るした秋の風物詩、干し柿に目を細めた方もいらっしゃったと思います。あわただしい毎日から少し離れて、くつろげる時間をぜひお過ごしください。