学校法人奈良学園

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◇2018-05-28 (月)

近代文学講座 《文学表現の諸相》前期第2回を開催

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5月28日(月)、セミナーハウス・志賀直哉旧居にて、「近代文学講座―文学表現の諸相―(前期2回目)を、植村正純先生(京大以文会会員)を講師に開講しました。
人気の近代文学講座ですが、今日は特に会場の外のサンルームまで満席になるほど、多くの参加者にお集まりいただきました。


テーマは本日より、この場所に相応しく志賀直哉の『暗夜行路』を、読み解いていきます。
志賀直哉は『暗夜行路』の多くの部分を、奈良のこの邸宅で執筆し、脱稿までに25年間の歳月をかけたそうです。
したがって、文体や表現が、四半世紀の中で変化し、さまざまな表情がひとつの小説の中で見受けられるのも、「暗夜行路」の面白いところでもあることをお話いただきました。


志賀直哉は「気分・自我」の作家と言われています。時にはくどいくらいに物事を深く考え、思い悩み、それを表現しようとしています。
そうした中で志賀直哉は、小説に登場する場面描写が生半可ではなく、現実の状況をしっかりと踏まえた表現であるべきだと考えていたことを教わりました。


続いて、『暗夜行路』の冒頭、「序詞(主人公の追憶)から、重要な部分をピックアップし、物語全体の前提となる主人公、時任謙作の幼少期から学生の頃の親や祖父、及びそれにまつわるエピソードについて読み解きました。
その後、第一章から順に、物語の展開を、重要なセンテンスを確認しながら、追っていきました。


旧居のサンルームから見渡せる庭には、四季の変化に合わせて、さまざまな草花が花を咲かせます。時には見過ごしてしまいそうな地味で小さな花も見つけることができます。
チリアヤメもその一つです。春が過ぎた頃に、芝生や砂地の中に小さな青紫の可憐な花が一面に咲いています。朝に咲いた花は夕方には萎れてしまうチリアヤメですが、一方では、踏まれ続けていても、花を開く、逞しい一面も持っています。
志賀直哉もそんなチリアヤメの生き様を見て、弱くもあり、逞しくもある人の心の愛おしさを感じ取ったのかも知れません。

次回の講座は6月25日(月)に開催予定です。今回の読み解いた『暗夜行路』第一章から、物語が徐々に新たな展開を見せる次の章へと読み進めていきます。

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