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◇2018-05-21 (月)

志賀直哉旧居特別講座 2018白樺サロンの会第1回《会津八一『南京新唱』の世界》を開催

  • 志賀直哉旧居特別講座 2018白樺サロンの会第1回《会津八一『南京新唱』の世界》を開催
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奈良学園セミナーハウス志賀直哉旧居特別講座「白樺サロン」、今期第1回目となる今回のテーマは、「会津八一『南京新唱』の世界...古都奈良巡遊の歌を巡って...」です。
講師には、大手前大学客員教授/大阪大学名誉教授・柏木隆雄先生をお迎えしました。


まず、本日のテーマとなった俳句作家である会津八一の人となりを、家族関係や俳句作家に至る経緯などを通して説明されました。
特に明治初年の廃仏毀釈運動で荒廃した古都奈良の現状に憂い、それがきっかけとなって編纂した『南京新唱』について、詳しく紹介していただきました。
その中で、『南京新唱』の自序に綴られた内容が紹介され、それを通して推察できる会津八一の性格や作風についてのお話がありました。


さらに、俳句が表現する世界観を、「あ行」や「か行」などを節の頭に織り込み、それぞれの言葉の響きで風情の世界観を情緒豊かに表現する会津八一の技術的特性などについても紐解きました。


また、会津八一と作家活動において深く関わった作家、吉野秀雄を始めとする人々についてのお話もしていただきました。
モダンな表現の吉野秀雄に関しては、会津八一の抑制した表現と比較しながら、実際の作品を通して表現手法の違いを学びました。


最後に、柏木先生から「作家は感激したことなどを文章にすると、どうしても事実とは異なる誇張したイメージが混ざり合ってしまいます。でもこれが文学になっていくのでね。そこから私たちが作家ごとの世界観を通して受け取ること、それが文学鑑賞です」とお話をいただきました。


志賀直哉旧居の中庭の池には、そろそろ真っ白な睡蓮が開花し始めています。「純粋な心」「優しさ」は白い睡蓮の花言葉です。奈良の風景を愛し、そこで出会った仏像や寺社仏閣を純粋な優しい気持ちで眺め巡った会津八一の心が忍ばれます。

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