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◇2018-04-07 (土)

奈良学園公開文化講座第19回「高齢者の鬱と認知症」を開催

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4月7日(土)、奈良市高畑町にある奈良学園セミナーハウス志賀直哉旧居において、奈良学園大学保健医療学部の守本とも子学部長を招いて奈良学園公開文化講座を開催しました。


他の年代に比べて高齢者は、さまざまな喪失体験をする機会が多いことから、孤独感・社会的な孤立・絶望感など深刻なストレスを抱えやすい傾向があります。その結果、自殺者全体に占める高齢者の割合は非常に高く、高齢者は鬱から自殺へのハイリスク群として特別な配慮が必要な人々であることを認識する必要があります。そこで今回は、そのような高齢者の「鬱」と「認知症」へスポットを当てた講座となりました。


講座は、はじめに鬱と認知症の症状は、似ているところもあるが、違うところも色々とあるという説明から始まりました。特に高齢者の場合、例えば、長年飼っていたペットが死んでしまったりすることなどから『喪失体験』が起こり、それによって鬱が引き起こされる場合が多いこと。また、孤独感などから自殺する高齢者も多く、その割合は、日本の自殺者の4割を占めていることなどが説明されました。そうしたことを防ぐためにも家族など周囲の人たちが、鬱について理解してあげることの重要さも説明されました。


続いて、鬱の初期症状を『興味・関心の低下』といった具体的な項目にして説明し、その対応についても言及。さらに、大きな原因の1つに、視覚障害や聴覚障害、味覚障害などの身体的な機能低下があることも解説し、手術や補聴器などの器具を用いることの重要さなどについても触れました。その後も、痛みに対する注意の必要性など、高齢者の鬱に関して分かりやすく解説し、早期発見と早期治療の大切さなどを訴えました。


一方、認知症は、老化に伴って脳に老化物質がたまったり、血圧循環が悪くなったりすることから起こる病であることを説明。一見、鬱と似ているが、多くの明確な違いがあること。ただし、鬱と認知症の合併症がおこる場合もあることなども説きました。そして、高齢者の鬱の治療に当たって注意すべき点などを具体的に挙げました。


最後に、高齢者の鬱を治すためには、人間関係の大切さやそれを見守る家族が注意しなくてはいけない点などについて説明して講義は終了しました。参加された奈良市在住の60代の女性は「貴重な話を聞けて勉強になりました」と話されていました。

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