◇2018-04-23 (月)
4月23日(月)、2018年度前期の近代文学講座「文学表現の諸相」を開催しました。講師は昨年に引き続き、京都以文会会員の植村正純先生です。4月から8月にかけて全5回のスケジュールのうち、この日が第1回目でした。
昨年度も人気の高い講座でしたが、今回は約50名といつも以上の参加者の多さで、メインの食堂以外にサンルームで話を聞く方もいました。
初回ということもあり、まず植村先生は講座を開くことになった経緯など簡単な自己紹介を行い、続いて、講座全体の流れを説明されました。
今回の本題「文学表現とのさまざまな出会い」について話が始まりました。先生の心にこれまでに刻まれた詩歌などは、直接その表現に触れる以前に、ふとした脇道で作者やそのゆかりと交わりがあって、きっかけになったことが多いそうです。幼少期から親しんだ歌曲や、作家の詩碑についてのエピソードを例として挙げられました。また、小説などの文脈を読むことの面白さについても触れました。
肩を張って、作品に込められた作者の思いを読み取るのではなく、自分なりの姿勢で言葉に関心を持つのも楽しみ方の一つです。
「昨年も受講していました。普段、さらりと流す言葉について、細かい部分まで深く考える点が勉強になりました。言葉は心を表現する大事なものですね」「以前、『風立ちぬ』の映画を観ましたが、今日の講義で難しかった点が理解できました」と参加者の方たちの感想です。
次回の講座は5月28日(月)に開催予定です。志賀直哉が愛した風情豊かな邸宅や、自然美に優れた庭の風景も楽しんでいただけるので、ぜひ、お越しください。