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◇2017-11-27 (月)

近代文学講座 《文学表現の諸相》後期第2回を開催

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11月27日(月)、セミナーハウス・志賀直哉旧居にて、「近代文学講座―文学表現の諸相―(後期2回目)を、植村正純先生(京大以文会会員)を講師に開講しました。
今回の内容は、後期第1回目で読み解いた松本清張の『運慶』に引き続き、梓澤要の『荒仏師運慶』を取り上げ、運慶像の描き方の共通点と違いについて学びました。


まず両者の作家が描く運慶像の共通点として、一つ目は仏師としての運慶と、芸術家としての運慶の間で葛藤し続けたこと。二つ目は、ライバル快慶への自負と負い目の間を揺れ動く様。そして三つ目は、その中で人間として持つ嫉妬心や悩みが常にあることです。


一方、梓澤要の作品で特徴的なのは、人間運慶を濃密に描いているという点です。例えば運慶の美への憧れが醜男であることに所以していること、男女問わず人間の持つ愛欲の世界を色濃く描いていること、鎌倉武士の持っている肉体美を中心に、人間に備わった美しさを通して本質を見極めようとしていることなどがあげられます。


梓澤要の作品では、内的な葛藤の中で成長し、棟梁として歴史に残る偉業を成し遂げた運慶が、最後に「わしを真似るな。運慶の名に頼らず、自分自身になれ。わしを捨てろ」と弟子たちに告げたとされています。
800年近く昔に運慶がこの世に残したメッセージは、私たちの心にも深く刻まれる言葉です。


志賀直哉旧居の中庭では、紅葉した紅葉が、冷えた風に吹かれ苔の上に舞い散り、晩秋の季節を彩っています。まるで美を追求しつくした運慶が、最後に自己を滅し、次の時代に託したように、やがて次の季節へとお庭の風景も移り行くのですね。


後期第3回目は、平成30年1月29日(月)、10時から11時30分です。

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