学校法人奈良学園

ニュース & トピックス
ニュース & トピックスニュース & トピックス

ニュース & トピックスニュース & トピックス

◇2016-11-30 (水)

◇第8回奈良学園公開文化講座「科学への警鐘」を開催しました

  • ◇第8回奈良学園公開文化講座「科学への警鐘」を開催しました
  • ◇第8回奈良学園公開文化講座「科学への警鐘」を開催しました
  • ◇第8回奈良学園公開文化講座「科学への警鐘」を開催しました
  • ◇第8回奈良学園公開文化講座「科学への警鐘」を開催しました

本学園のセミナーハウス・志賀直哉旧居で、今年最後となる「奈良学園公開文化講座」を開催しました。講師は同館の館長で、奈良学園大学情報学部の大原荘司教授です。「宇宙線カオスの源を探る研究」を専門とする大原教授が、「科学への警鐘」と題して講義を行いました。


大原教授は最初に「閑人妄語」や「わが生活信条」など志賀直哉の随筆に登場する文章を紹介。直哉が"無制限な人間の欲望"や"人間の思い上がり"といった表現で科学の発展を憂いていたこと、その背景にある戦争体験などについて語りました。その後科学の定義や成果といった本質的な目的をふまえ、科学の生い立ちについて簡潔に説明。紀元前のバビロニア数学に始まり、中世的な思考様式から脱却したニュートンやガリレオらの科学革命、産業革命につながっていくマグデブルグの半球など、代表的な出来事について説明しました。また西洋の理性、東洋の霊性を取り上げ、科学の発展にも現れている西洋人と東洋人の捉え方の違いにも触れました。


「科学は目覚ましい発展を遂げているが、直哉からすれば最大の奇跡は人間の心なのである」と大原教授。心は宇宙進化の最先端であるという指摘に参加者の皆さんも頷いておられました。一方で人工知能の開発や原発事故拡散放射能など、際限の無い科学の進歩が社会や人間の発展を追い越してしまっている現状もあります。講義後も参加者の皆さんが意見を交わし、熱心に議論が繰り広げられました。


実葛(さねかづら)が真っ赤な実をたわわにつけていました。葉に隠れて実をつけるシャイな植物ですが、その実ははっとするほど鮮やかです。


志賀直哉旧居HP http://www.naragakuen.jp/sgnoy/


▲ページトップ

Copyright (C) Naragakuen. All right reserved.