◇2016-05-08 (日)
本学園のセミナーハウス・志賀直哉旧居において開かれている「古典講座」。
その前期第1回が行われました。
講座のテーマは「小倉百人一首」。
講師には、元奈良学園高校教諭・吉村治彦先生をお迎えしています。
今期最初となる今回の講座は、「小倉百人一首」の概要についてクイズ形式で学びました。
「小倉百人一首」の編纂者は、和歌の名門に生まれた藤原定家。
若い頃からその才能が認められ、後鳥羽院の命により『新古今和歌集』の選者となったことでも知られます。
定家の日記『明月記』によれば、定家の子息・為家の岳父から、彼の別荘の襖に飾る色紙を依頼され、古の歌を集めてしたためたとされ、これが現在の「百人一首」だと伝えられています。
「百首のうち皇族の歌が何首か」、「どの季節を読んだものが多いか」、「歌枕が読み込まれた歌は何首あるか」などの項目ごとに、先生はその特徴をさまざまな角度から解説されました。
次回からは、個別の歌について学びます。
新しいテーマを前に、受講生の皆さんはワクワクとされているご様子でした。
静かに雨が降る日。旧居の庭の池の淵に咲くアヤメの紫色が、いっそう新緑に映えていました。