学校法人奈良学園

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◇2015-10-23 (金)

白樺サロン講座「時空と生命-相対論と量子論から見える時間と空間-」を開催しました

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  • 白樺サロン講座「時空と生命-相対論と量子論から見える時間と空間-」を開催しました

今回の白樺サロン講座では、山口大学客員教授、相愛大学名誉教授の橋元淳一郎先生による「時空と生命」と題したご講演をいただきました。

まず最初に、人体が物理的に存在するために必要な多くの元素がどのようにできたのかを解説。「ビックバンで宇宙が誕生直後、クオークが結びついて陽子、中性子を構成し、3分後の世界では、陽子と中性子が結びついて、水素やヘリウムの原子核が作られ、10万年後、宇宙が冷えてくると、原子核の周りに電子がとらえられ、その後現れた恒星の内部、約1000万℃の温度に達するところで核融合が起こり、鉄までの重い元素が合成されました。さらに、鉄より重い原子核は、超新星爆発でできたものです。」と過程を説明されました。

次に、水分子には電荷の偏りがあり、その水の極性を利用して細胞がつくられていることを説明されました。生命が利用しているアミノ酸は20種類あり、水がアミノ酸を結びつける役割を果たし、たんぱく質を構成している、またタンパク質には一つ一つ異なった目的をもっていると話され、例としてヘモグロビンが酸素を運ぶ仕組みをあげられました。 生命活動の維持に必要なタンパク質を構成する、アミノ酸の配列を決めるのはDNAであり、それが「DNAは生命の設計図」といわれる所以で、m-RNAやt-RNAの働きから、細胞膜の近くでは常に無数のタンパク質合成が毎日行われていることを解説され、生命の誕生には多く偶然的僥倖があって、物質的な説明だけでは不十分ですと話されました。

時空については、「観測者が其々の時空を持っている」、そして「宇宙の始まりと終わりは同じ状態」で時空のない状態になるという説についてもお話されました。

約20名の参加者は、難しいお話にも熱心に聴き入り、科学的な質問だけでなく、SF作家として物理の現象からどのようなストーリーを描かれるかなど質問をされると、「アミノ酸が60種類の世界を想像して書くかもしれませんね」と答えておられました。

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