学校法人奈良学園

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◇2014-11-10 (月)

平成26年度 古典講読講座《芭蕉と大和》後期第1回を開催

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本学園のセミナーハウス・志賀直哉旧居で古典講読講座《芭蕉と大和》後期第1回を開催しました。講師に、奈良学園高等学校元教員の吉村治彦先生をお招きし、月1回のペースで『笈の小文』を読んでいきます。

本日はまず、先月20日に行われた「文学散歩~當麻寺参拝と竹内街道を歩く~」の報告と、その『記念文集』発行の原稿募集のお知らせがありました。続いて、恒例の "正しい言葉遣い教室"で、気になる言葉チェックを行った後、講座に入りました。

先生は、芭蕉が生涯に出した4紀行文である『野ざらし紀行』『鹿島紀行』『笈の小文』『更級紀行』の大まかなルートの説明をした後に、「芭蕉が奈良に残した足跡をたどりましょう」と話されて、『笈の小文』へと進まれました。

先生は、『笈の小文』は、芭蕉自身が書いた旅行記ではなく、彼の死後、真蹟短冊や書簡などをもとに、大津の門人河井乙州により編集・刊行されたものであることを前置きされました。そして、『笈の小文』の意義と特色を「芭蕉の芸術観・俳諧観、人生観や紀行文学に対する考え方などがはっきり述べられており、その意味で芭蕉の紀行文の中でも最も大切な作品と言える」と話されました。

さらに「芭蕉の旅は物見遊山の旅ではなく、修行者のごとく清貧で質素なものであり、旅の中で自然や人間の真実を探り当て、真の俳諧を求めようとした」と強調されました。

続いて『笈の小文』の序章を先生の音読後、受講生全員で音読、その格調高さを味わい、その前半で芭蕉が自嘲気味な言い回しをすることで俳諧の魅力を浮かび上がらせていることを読み取りました。そして後半では、「不易流行」の思想、即ち「風雅」へのひたむきな思いが述べられていることを学びました。

先生が分けられた13章に沿って、「序章」から「旅立ち」「道の日記」までを読み進み、次回は「鳴海、吉田・保美、伊良湖崎、熱田」の章へ進みます。

旧居では白い山茶花(さざんか)がかつてないほど見事な花をつけました。また、今年は柿が豊作で、スタッフの手による吊るし柿ののれんが、二階の書斎をはじめ子ども部屋の前にまでかかりました。

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