学校法人奈良学園

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◇2014-09-01 (月)

平成26年度 秋期特別講座「白樺サロンの会」(全8回)の第1回を開催

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本学園のセミナーハウスである志賀直哉旧居で秋期特別講座「白樺サロンの会~高畑サロン、ふたたび~」第1回を開催しました。この講座は、この地の芸術や文学に残る貴重な遺産を継承するために、7年前に発会した"白樺サロンの会"の会員を講師に迎え開かれるものです。第1回目の本日は、奈良女子大学名誉教授の弦巻克二先生に「志賀直哉旧居界隈の散策―奈良高畑―」と題し講義を行っていただきました。

この旧居は、志賀直哉が壮年期の13年間(T14.4~S13.4)を過ごした家で、作家活動と子育ての傍ら、多くの文化人たちとの芸術交流や麻雀などの交遊に興じたところです。本日は、先生の案内で旧居近隣の高畑界隈を散策し、近隣の友人・知人たちの住まいであった地を確認しながら、直哉とその人物とのつながりや交流内容について話を聞きました。

まずは直哉ゆかりの人々の家が多くあった旧居南の道に向かいました。新薬師寺裏手にあった小説家の瀧井孝作の屋敷跡から下り、テニスコートもあったという洋画家の九里四郎宅、その斜め向かいだったという小説家の舟木重雄宅、洋画家の若山為三宅、直哉の義母が住んでいた借家、直哉に師事した網野菊が2年間住んだという閼伽井町の借家へと歩きました。そこには煉瓦塀も当時のまま残っていました。

そこから東大寺通り(県道80号線)を横断し、直哉が奈良で最初に住んだ幸町の住居跡を訪ねました。志賀家の飼い犬・ヨネが迷い犬になった地や、「奈良にうまいものなし」と言った直哉が唯一ほめた増田豆腐店、よく買い物に行ったという近くの清水町などの話が紹介されました。

途中から雨模様となりましたが、直哉と交流のあった方々、小説に登場する人物や舞台となった地など興味深い内容に、皆さん熱心に耳を傾けながら歩かれました。旧居に戻ってからも、直哉に師事した池田小菊さんが奈良女子大隣地に住んでいたこと、やはり直哉を慕った武者小路実篤の借家は水門町にあったことなどに触れられ、直哉の求心力による交流の幅広さについて話されました。

次回は奈良女子大学講師の吉川仁子先生による「夏目漱石『それから』―代助の有様―」です。
旧居の夫人の間の前では、玉簾(タマスダレ)が白く涼やかな花を咲かせています。

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