◇2012-11-07 (水)
「明るい高校生活を送るために」をテーマに、奈良学園キャリア開発センター所長 奈良文化女子短期大学教授 石田秀朗が、五條高校でキャリア講演を行いました。
まず、「あなたはどちらの仕事を選びますか?」の質問に、A・B二つの職業形態を提起し、Aはある物事を企画・立案する業務、Bは内容をまとめるという業務で、Aを仕事、Bを作業であると説明しました。そのことを踏まえ、企業側はAの仕事ができる人材を求めていることと、Bの作業的業務は、インターネットの普及により海外でも行なうことが可能となり、労働賃金の安い海外に流れている現状を説明しました。
次に、正社員と非正規社員(アルバイト・フリーター)の生涯賃金の格差が4倍以上となる数値を見せ、その後、「正社員になるためには」という条件をどのように満たしていくのかを、知的生産性の向上という項目で、次の3点が重要であると紹介しました。
1つ目は『数学能力』で、特に計算・分析・証明という能力が物事を筋道立てて考える上で不可欠であること、2つ目はコミュニケーションをとるための『言語能力』で国語力が重要であるということ、3つ目はパソコン操作を含め最近のipadやスマートフォンなどに対応できる『IT能力』が備わっていること、以上3つが就職するための必須条件であると説明しました。
最後に、多様化する現代において、全てのことに対してマルチであることは難しいので、自分の得意分野を伸ばすこと、しかもその得意分野で人から頼られるくらいの知識を持つことさえ出来れば、頼り頼られの人間関係までもが構築できることを話しました。
聴講した高校生から、「正社員とフリーターでの生涯賃金の差に驚いた」、「企業にとって必要とされるために、今から何をしないといけないかが分かりました」などの声が聞かれました。