学校法人奈良学園

ニュース & トピックス
ニュース & トピックスニュース & トピックス

ニュース & トピックスニュース & トピックス

◇2012-09-11 (火)

熊谷守一書の扁額『直哉居』の受納式

  • 熊谷守一書の扁額『直哉居』の受納式
  • 熊谷守一書の扁額『直哉居』の受納式
  • 熊谷守一書の扁額『直哉居』の受納式
  • 熊谷守一書の扁額『直哉居』の受納式

本学園のセミナーハウス・志賀直哉旧居へ扁額『直哉居』2額(朱文字と墨文字)の寄贈があり、本日11時から旧居の食堂で受納式を行いました。式は、志賀直哉の孫の志賀道哉氏から本学の西川彭理事長に贈呈の形で進められ、続いて黒地に朱文字の額が旧居玄関に掲げられました。

この扁額は志賀家の居間に掛けられていたもので、志賀直哉の子息・志賀直吉氏が高齢のため、成年後見人の道哉氏から寄贈の申し出がありました。道哉氏は今年早々にこの旧居を初めて訪問、祖父の直哉自ら設計したこの住居の佇まいと周辺の環境に感銘を受けられ、「額はこの旧居にこそふさわしい」と、寄贈を考えられたとのことです。

扁額の『直哉居』は、志賀直哉の居場所を表す意味で、旧常盤松(東京都渋谷区)の志賀邸新築のとき、直哉と親交のあった画家熊谷守一によって書かれました。朱墨は、富岡鉄斎から直哉が入手し、熊谷に贈ったものです。

道哉氏は、「この家の保存に尽力くださった方々と、復元してくださった奈良学園様に感謝します。そしてこの旧居は、直哉の人間性が如実に現れており、祖父の文学作品に匹敵するものです」と寄贈に至った思いを述べられました。西川理事長は、「由緒ある扁額をいただき大変うれしいです。この旧居から新しい文化の発信と、直哉文学研究の拠点にできればと考えています」と謝辞を述べました。

この朝、東京から妻の暁代さんと来寧された道哉氏は、志賀家の古いアルバムも持参され、式典後、理事長をはじめ、出席者で保存復元に尽力された隣家の中村一雄氏、呉谷光利氏(相愛大学教授)、山本工務店社長の山本吉治氏、北森貞次館長ほかが、「これらの写真があったから復元できたんですよね」と談笑しながら見入られていました。そのなかで道哉氏は、志賀邸写真の大壺を指し「これもよろしければ」と寄贈を申し出されました。

当館主催の近代文学講座の受講生の出席もあり、「熊谷守一の絵の愛好者なので参りました。志賀直哉とのこんなつながりがあったことと、今日の日に立ち会えて感激です」と喜ばれていました。

▲ページトップ

Copyright (C) Naragakuen. All right reserved.