学校法人奈良学園

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◇2012-04-30 (月)

特別公開講座《古典文学シリーズIV》を開催

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本学園のセミナーハウス・志賀直哉旧居で古典講読講座《平家物語》第2回を開催しました。当館の北森貞次館長を講師に、『平家物語』(日本古典文学全集/小学館)を読んでいます。

第2回目の本日は『祇王』からですが、前段として当時の時代背景の説明がありました。先生は藤原氏と天皇家の系図を用意し、その勢力争いのややこしい関係から摂関政治の崩壊、それにつけ入った平氏と源氏、そして保元の乱・平氏の乱と続いていくあたりをわかりやすく解説、大河ドラマを思い浮かべながら聞いた方も多かったようです。

さらに、本日読み進める『祇王』は「白拍子」の物語なので、その「白拍子」の歴史や活動範囲、衣装、教養などについても図解コピーを用意しての解説がありました。万葉集に登場する「遊行婦女(うかれめ)」は白拍子の先祖と言えるものですが、歴史上最も古い職業は「遊女」であると。そして白拍子の優れた歌舞の伝統が、謡曲、歌舞伎の世界に美しく昇華し、今に残っているということです。

さて、『祇王』本文に入り、時に注釈も参考にしながら、先生の音読で読みきりました。天下を掌中に握った入道相国(清盛)のわがまま勝手の一つを、白拍子・祇王から、同じく白拍子・仏への寵愛の酷な推移の例を挙げた物語でした。

物語中に「・・・梶の葉に、思ふ事書く比(ころ)なれや。・・・」という下りがあり、「梶の葉」の写真コピーの回覧がありました。「貴重だった紙の代わりに歌など書き付けていたものでしょうが、"タラヨウの葉"がよく知られています。 皆さんご存知の"葉書"の由来となった木で、東京中央郵便局の前にも植わっています」と、その葉の写真コピーも回されました。

ゴールデンウイーク3日目の今日ですが教室は満席、「初めての受講ですが、もうカルチャーショックの連続です。楽しくて仕方ありません」と、良質な時間を共有できたと喜んで帰途につかれた方もありました。先週から旧居の池に顔を見せたモリアオガエルが時折、軽快な鳴き声で見学者を喜ばせていました。

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