学校法人奈良学園

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◇2010-07-19 (月)

夏期特別公開講座を開催

本学園のセミナーハウスである志賀直哉旧居で「奈良再発見」をテーマに夏期特別講座(全5回)を開催。これは、この地の芸術や文学に残る貴重な遺産の継承をと、3年前に発会した「白樺サロン」有志を講師に開かれるもので、第1回目の本日は、相愛大学教授の呉谷充利先生による「志賀直哉と奈良―奈良に流れる時間」と題した講義でした。

志賀直哉旧居は白樺派の文豪・志賀直哉が自ら設計したとされるモダンな様式の住居で、直哉が昭和4年から9年間過ごし、『暗夜行路』を完成させた地の、その食堂で講義は行われました。真夏日のうだるような暑さの中で、扇風機と庭からの自然風だけという状態でしたが、多くの受講者は熱心にメモを取りながら聴き入っていました。

呉谷先生が『暗夜行路』や『リズム』『手帖から』など、志賀直哉の作品を引用しながら、「彼の作品は1000年以上も連綿と続く古都・奈良の歳時記のような、現代が失った時間の流れと、古都の仏像や古美術に刻まれる生命の鼓動とも言える"リズム"から生まれた」との講話に、「暑さも忘れるぐらい、濃い内容でした。まさに高畑サロンの再現!」「あの小説の、あの表現が、奈良の時空を流れる時間から生まれたものだと再認識できました」と、参加者は次回への期待を膨らませて帰途につかれたようです。

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