学校法人奈良学園

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◇2011-01-17 (月)

冬期公開講座《近代文学シリーズⅠ》第2回を開催

本学園のセミナーハウス・志賀直哉旧居で冬期公開講座《志賀直哉旧居で読む近代文学シリーズⅠ》(全6回)の第2回目を開催しました。本シリーズは、講師に京都大学以文会評議員の植村正純先生をお招きして、井上靖と志賀直哉の作品を読み進めていただきます。

この日はまず、前回垣間見た少年期・青年期の井上靖を復習しました。伊豆の風土の中で多感な少年期を過ごし、他の人(石川啄木や斉藤茂吉など)の作品などを通じて、将来を形作っていった彼だったということ、また小説家ですが、詩人であり、短歌も詠んだ歌人であったことを、先生手作りの資料を基に再確認しました。そして、少年時代の詩『そんな少年よ』(昭和37年1月)を読み、現代の子どもたちへのエールでもあると受け止めました。

今日の貴重な脱線は、松尾芭蕉でした。「すみませんねぇ、なかなか井上靖に戻れなくて・・・。でもこれらも先で、井上靖と必ず結びつきますから」と先生はおっしゃり、芭蕉の名前やお墓(菩提寺にではなく義仲寺にある)の不思議などを話してくださいました。

途中、京都学の権威・糸井通浩先生率いる「葵の会-源氏物語を読む会」の一行が旧居を訪ねてこられ、京都と奈良の文学サロン交流の一幕も見られました。

旧居の池には氷が張り、中庭の蹲(つくばい)の筧(かけい)からはツララが下がる真冬日でしたが、山茶花(サザンカ)の真紅が華を添えていました。受講生の皆さんは、「今日も楽しい寄り道トークで、たくさんのことを教えていただきました」と言いながら、旧居を後にされました。

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