学校法人奈良学園

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◇2011-01-24 (月)

冬期公開講座《古典シリーズⅠ》(全8回)第8回を開催

本学園のセミナーハウス・志賀直哉旧居で冬期公開講座《志賀直哉旧居で読む古典シリーズⅠ》の第4回目を開催しました。本日のテーマは『源氏物語 宇治十帖』(日本文學大系17「源氏物語四」)の「第四六帖 しひがもと(椎本)」、講師は当館の北森貞次館長です。

本日は、前回薫が宇治の姫たち(八宮の娘)を垣間見た折、老女弁御許から出生の秘密を聞き、実父柏木の遺品を手渡されたことを復習して「しひがもと」に入りました。

先生のリードで、冷泉院、薫、匂宮の三者それぞれの、宇治の姫たちへの思惑を比べ、姫君たちの運命やいかに・・・と読み進みます。随所で、古語の文法とそれが現在にも生きている用法であったりすることも例を挙げて教授しながら、緩急をつけての読み進みでした。八宮が娘二人の行く末(結婚相手)についてあれこれ悩む様や、それに対する薫らの心情と宇治の情景描写の絡ませ方に、作者紫式部の運筆の巧みさを感じ取りました。

次回2月14日からはいよいよ匂宮と薫が姫に近づいていく場面に入ります。

出席者は今日も熱心にメモを取りながら、また先生のユーモラスな解説に笑い転げながら楽しく受講されていました。「この時間は心が豊かになります。宇治十帖だけでなくはじめから読む機会もほしいものです」と、3週間後を楽しみにされている様子でした。

旧居二階の客間から見える若草山は、2日前に山焼きが行われ、茅の燃えた黒い山肌を見せていました。

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