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◇2020-10-29 (木)

志賀直哉旧居特別講座白樺サロンの会第1回「ブラティスラヴァ国際絵本原画展について」

  • 志賀直哉旧居特別講座白樺サロンの会第1回「ブラティスラヴァ国際絵本原画展について」

10月26日(月)、奈良学園セミナーハウス・志賀直哉旧居にて、特別講座白樺サロンの会第1回「ブラティスラヴァ国際絵本原画展について」を開催しました。
講師は奈良県立美術館学芸員の深谷聡さんです。


ブラティスラヴァ国際絵本原画展は、スロヴァキア共和国の首都ブラティスラヴァで2年ごとに開催される世界最大規模の絵本原画コンクールです。
奈良県立美術館では10月17日(土)から12月13日(日)まで、「ブラチスラバ世界絵本原画展 こんにちは!(Ahoi!)チェコとスロバキアの新しい絵本」が開催されています。


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まずはブラティスラヴァ国際絵本原画展(略称:BIB)の概要についてお話を聞きました。BIBには世界中の数多くの絵本がノミネートされます。昨年開催された第27回展(BIB2019)には47カ国416人ものイラストレーターの作品が集結し、絵本539冊から3,056点のイラストレーションが展示されました。
日本からも毎回多数の作品が出展されているとのことです。


10名の審査員が4日間かけて全作品を審査し、受賞作を決定するほか、絵本をテーマにしたシンポジウムも開催されます。


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講師の深谷さんが第27回展で受賞した絵本の現物を会場に持ってきてくださいました。
奈良県立美術館の展示では新型コロナウイルス感染予防のため、残念ながら入場者が実際に絵本を手に取ることは叶いません。本講座は手指消毒などの対策の上、少人数で行ったため、実際にページをめくりながら講義を聴くことができました。


受講者の皆様からは海外の絵本の鮮やかな色彩感覚や、日本ではあまり見かけない分厚いハードカバーの絵本について感嘆の声があがりました。


チェコやスロバキアの絵本はジャンルが細分化されており、1日で読み終わらないような長い絵本や、絵本を通じて親子が対話できることも重視されているのだそうです。
シェイクスピア作品を題材にしたものなど、大人でも読み応えのある重厚な内容の絵本が出版され、かつ評価を受けている点が印象的でした。


日本の出展作からも、きくちちき作『もみじのてがみ』、たむらしげる作『よるのおと』などをご紹介いただきました。


デジタル作画の普及が進む昨今の絵本業界事情や、作家さんとのやり取りなど、なかなか聞けないお話がたっぷりの贅沢な講義でした。


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庭の樹々はまだ緑を残していますが、紅葉しているものもあり、秋の終わりと冬の始まりが見られます。
柿の実はすっかり熟して、時折メジロのつがいが訪れていました。

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