◇2016-02-22 (月)
2月22日、本学園のセミナーハウス・志賀直哉旧居で「近代文学講座」の後期第4回が行なわれました。本講座では、京都大学以学会会員・植村正純先生を講師にお迎えし、近代文学における「文学表現の諸相」を学びます。
今回は、映画にもなった『蜩の記』で知られる葉室麟の長編小説『山月庵茶会記』を、前回に引き続き、読み進めました。この作品は、全25章で構成されていますが、本講座では冒頭の第1章と終盤の第23章が取り上げられました。
作者・葉室麟は、作品を通して何を述べたかったのでしょう。1つは大人の政治家のあり方、2つ目は、挫折や逆境から真の人生は始まるのだということ、そして3つ目は、私たちは歴史、とくに地方の歴史に学ぶべきだということ。作者自身の言葉を引きながら、先生はこのようにまとめられました。
今期の講座も残すところ、あと1回となりました。来期の講座内容のお話もあり、すでに多くの方が受講を申し込んでおられました。
寒さのなかにも、日差しに春を感じるようになりました。旧居の庭の梅が満開を迎えています。