学校法人奈良学園

ニュース & トピックス
ニュース & トピックスニュース & トピックス

ニュース & トピックスニュース & トピックス

◇2015-06-09 (火)

古典文学講座《西行》前期第2回を開催

  • 古典文学講座《西行》前期第2回を開催
  • 古典文学講座《西行》前期第2回を開催
  • 古典文学講座《西行》前期第2回を開催
  • 古典文学講座《西行》前期第2回を開催

本学園のセミナーハウス・志賀直哉旧居において、古典文学講座《西行》の2回目が行われました。講師は奈良学園中学校・高等学校元教諭の吉村治彦先生。

講義はいつも、正しい言葉の使い方に関するクイズで始まります。勉強を始める前の頭の体操になると同時に、普段の暮らしのなかで何気使っている誤用を知ることができ、受講生の皆さんも楽しんで取り組まれています。

講義の本論では、北面の武士であった西行が出家に至った経緯について解説されたあと、そのときの西行の心の内を西行の残した和歌から読み説かれました。

西行が出家に至った経緯に関してはたいへん多くの説があります。いずれが正しいのかと多くの学者が歴史的な事実と付き合わせて研究をしていますが、真偽だけに注目するのではなく「自分なりの西行像をイメージして考えてみるのも楽しい」と、さまざまな学者の考えを例に取りながら、吉村先生はお話をされました。

また、西行が出家を決意したときに詠んだとされる和歌、出家を決めたあとに詠んだと思われる和歌などが順を追って紹介され、そのときの西行の心のなかを受講生の皆さんと一緒に考えました。出家に明るい未来を抱きつつも、不安も消しきれない西行。また、出家を決めたにもかかわらず、なかなか都を離れられない西行。そんな人間的な気持ちを隠さず和歌に残すところが、今なお多くの人を惹きつけてやまない西行の魅力の一つかもしれません。

次回は、『平家物語』なども参考にしつつ平家と西行の関係についてみていきます。講義終了後に先生へ質問をされる方もおられ、受講生の皆さんの西行の世界への興味が深まっている様子でした。

旧居の庭は、緑の色が濃くなってきました。皐月の花が終わりに近づき、紫陽花の季節がもうすぐそこまで来ています。

▲ページトップ

Copyright (C) Naragakuen. All right reserved.