◇2012-01-28 (土)
奈良産業大学で今月28日、男性保育士の遠山健教諭(斑鳩町立たつた保育園)を講師に迎え、学生対象のキャリアの寺小屋を開きました。学生たちが様々な職業観を意識することで、職業選択や進路変更を考える際に役立ててもらうためのキャリア開発センターと大学共同の取り組みです。
講演で遠山教諭は高校生時代の職業選択肢に保育士という考えはなく、二輪のレーサーになることが夢だったと話し、学生を驚かせました。また、高校卒業後に決まった就職先は大手企業で、選んだ最大の理由は給料がよかったからだと苦笑いされました。ところが、成人式で再会した友人男性から「保育士になる」と近況報告を受けた瞬間、職業に男性だから女性だからという縛られた考えは不要だったと衝撃を受け、その一言が自分自身を保育士へとかりたてたと続けました。
子ども好きもあり、「男性でも保育士になる道があるのなら自分もやりたい」と迷うことなく行動へ。友人から教えてもらった保育学校へ進み卒業後の仕事も決まったものの、決して順風満帆な道のりではなかったと伝えてくださいました。自身の辛い時期をどのように乗り越えたのか、自分の得意分野を発揮して仕事のチームに貢献できたと感じた瞬間の気持ちなども話され、"仕事"で得た経験を惜しみなく伝えてくださいました。
また、講演ではギターを弾きながら、日頃の保育士活動の様子を紹介。園児の興味を引くための手遊びなど保育技術の数々、努力と経験の積み重ねにより培われた力をさらりと披露してくださり、学生も一緒に楽しみながら、何か感じるものがあったようでした。