学校法人奈良学園

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◇2010-08-09 (月)

夏季特別公開講座(全5回)第4回を開催

本学園のセミナーハウス・志賀直哉旧居で「奈良再発見」をテーマに夏季特別講座の第4回目を開催しました。
今回は、前3回同様、志賀直哉旧居を中心にその貴重な遺産の継承をと研究を進める「白樺サロン」有志であり、姫路市立美術館学芸員の平瀬礼太先生による「奈良高畑と美術家」と題した講義でした。

平瀬氏は、志賀直哉とかなりの親交があった西隣の画家・中村義夫の記念特別展をした縁で「白樺サロン」のメンバーになった方です。講義では「奈良美術に近代はない?」と、影が薄い奈良の近代美術のその背景にある興味深い話を、当時、奈良・高畑に集まった美術家たちの人となりとその作風を交えて話されました。

まず、なぜ高畑周辺に美術家が集結したのかというと、「森々(もりもり)とした自然があって、風情の深さも他に類がない」「特に新薬師寺界隈の崩れた土塀に情緒がある」など、美術家の言葉や直哉の日記などから引用、画家たちの作品をPC画像で示しながら説明。また当時の画家たちのほとんどが仏留学経験者で、南仏のフィルターをかけて奈良の風景の魅力を引き出したとも。

「奈良の作家たちは、人を愛し、奈良の自然を愛して作品を生んだが、その凄さに"風景負け"したようです」「プロの画家が、なぜこの地に惹かれたのかという目で作品を見るのも面白いですよ」と結ばれました。

猛暑続きの折、北森館長の計らいで、食堂の窓や扉などの建具が取り払われ、風通しのよい講座会場となったことで、参加者の皆さんの受講熱も一段と高まったようです。鋭い点を突いた質問をする方、「今日も新鮮な話が聞けました」と喜ぶ方など、盆明けの第5回を楽しみに、会場を後にされました。

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